時代劇と時代考証
時代小説といわれるものは、結構時代背景をこまかく調べてあるものが多いです。
でも、それを映像化するとちょっと状況が変わってしまうのがつねですね。
たとえば、水戸黄門。
これの原作は水戸黄門漫遊記だと思ってよいと思うのですが、時代は当たり前ですが元禄時代の前あたり。
だって、生存年代が1628ー1700ということですから、晩年ほぼ徳川綱吉とかぶっている。
だからドラマを見ていてもまれに綱吉が出てくる場面があるのだけれど、生類憐れみの例についてはふれられないね。
で、話はもどって時代背景。
綱吉の時代ならば、元禄時代からその前くらいなはずなんですね。
なのに、水戸黄門のドラマのセットというのは化政文化期というから問題。
といっても、娯楽で見る分には全然問題ないですけれどね。
元禄文化と化政文化では建物の雰囲気も全然違うのだけれど、ドラマの撮影をしている京都太秦の撮影所のセットは化政期をモデルにして作ってあるからそうなってしまうわけです。
時代考証まではっきりとさせるようなセットを作ることは不可能ではないらしいですが、かなりの予算がかかることもあって、妥協しているみたいですね。
だから、時代考証にくわしい人が見ると、「あれ?」と思う場面が多いのだとか。
つまり、京都太秦の撮影所で撮影される時代劇は、みーんな化政期のセットで撮られているわけです。
池波正太郎のエッセイを読んで
そんなわけで、定番の池波正太郎さんのエッセイなんか読んでいます。
江戸前の料理について、いろいろ書いてあって食べたくなるわけですが、さすがに料亭なんかには行くこともできないので、自宅でできるもので我慢していたりします。
わりと簡単にできるものですと、カツを買ってきて、ソースをかけてご飯にのせて食べる料理でしょうか。本来なら、ソースにつけて一晩くらい寝かせておくようです。味の予想もつきやすく、どんなカツでもそこそこおいしく食べることができます。
そろそろ餅も飽きましたし。
忠臣蔵
講談などにもなって、江戸時代から庶民に親しまれてきました。外国人が見ますと、納得できない部分もあるようですが、日本人には、絶大な人気がありますよね。
最近ですと、映画かドラマで見る人が多いと思います。
年末になると、忠臣蔵のシーンを思い出す人も多いようですが、今年もどこかのテレビ局で忠臣蔵をやるのでしょうか。あまりテレビを見ないので分かりませんが。
年末年始に読みたい時代小説
出版不況になってしまった現在はどうなのかわかりませんが、かつては年末年始になると本が売れたりしたようです。
本関係の職業の方以外は、お好きな本を読んで欲しいのですが、私個人の話としては、池波正太郎さんの描く江戸の街の世界にいってみようかと思っています。
無難な時代小説がお好みでしたら、池波正太郎さんは読み応えもあって、軽いのでいいのではないでしょうか。もちろん読書は趣味なので、おしつけるつもりもありませんが。
年末時代劇と江戸時代
時代劇というと江戸時代が舞台になっていることが多いですよね。
個人的な意見で恐縮なのですが、世界の歴史を見ても、日本の江戸時代は安定していて、庶民の暮らしなどを描きやすいという部分があるのではないでしょうか。
だれだって、年末やお正月に、悲惨なドラマなんて見たくないですので。
関係ないですが、某テレビ局のやっていた年末時代劇はなくなってしまったんですね。
宮部みゆきは江戸っ子だった
宮部みゆきと言いますと、時代小説のジャンルでは藤沢周平に作風が似ていたりします。ただ、藤沢周平さんが東北のイメージなのに比べますと、江戸っ子らしく宮部みゆきさんは江戸の時代小説という感じですね。
エッセイなどもよく読むのですが、作家と言うよりは職人的な部分もあり、作風が想像できる方です。あんまり書いてしまいますと、読む楽しみがなくなりますので、これくらいにしておきますが。
池波正太郎と江戸の食事
もちろん池波正太郎さんは、料理人ではないので、本職の人に言わせると問題もあるかもしれませんが(池波さん自身、グルメじゃないみたいなことを言っていましたし)、小説的な描写と言いますか、読ませる力はすごいですよね。
剣客商売なんて、食事のレシピだけで本になってしまうくらいですし。
時代小説とドラマ
最近では、若い層にも時代小説が受けているようで、時代小説マニアとしては嬉しいかぎりです。
ただ、司馬遼太郎さんや池波正太郎さんの遺産的なもので人気を呼んでいる部分もあって、これから若い作家がどこまで伸びてくるかが、ポイントだとは思います。
個人的な意見としては、ハリーポッターに代表されるファンタジーブームと相性が良かったような気もします。
いいことなのか悪いことなのかわかりませんが、時代小説を一種のファンタジーとして読んだりドラマをみたりする人が増えているようですね。
夜の明けるまで(北原亜以子 )
夜の明けるまで(北原亜以子 )
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
江戸の片すみ・澪通りの木戸番小屋に住む笑兵衛とお捨。心やさしい夫婦のもとを、痛みをかかえた人たちが次々と訪れる。借金のかたに嫁いだ女、命を救ってくれた若者を死なせてしまった老婆、捨てた娘を取り戻そうとする男…。彼らの心に温かいものが戻ってくる物語全8作。第39回吉川英治文学賞受賞作。
【目次】(「BOOK」データベースより)
女のしごと/初恋/こぼれた水/いのち/夜の明けるまで/絆/奈落の底/ぐず
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
北原亞以子(キタハラアイコ)
東京・新橋生まれ。県立千葉第二高校卒業。1969年「粉雪舞う」が小説現代新人賞佳作。「ママは知らなかったのよ」で第1回新潮新人賞受賞。1989年『深川澪通り木戸番小屋』で第17回泉鏡花文学賞受賞。1993年『恋忘れ草』で第109回直木賞受賞。1997年『江戸風狂伝』で第36回女流文学賞受賞。2005年本書『夜の明けるまで』(講談社)で第39回吉川英治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
藤沢周平さんの描く武家や池波正太郎さんの書く江戸の町が大好きでした。
特に、藤沢周平さんが亡くなってしまい、ぽっかりと胸に穴が空いたような気分になっていた方も多いと思います。
一般的には、宮部みゆきさんが藤沢周平さんの作風を受け継ぐと言われているようですが、個人的に、宮部さんは多芸すぎる気もします(誤解のないようにいいますと、嫌いじゃないです)。
不器用な暖かさみたいなものを藤沢周平さんに感じていたので、私の個人的な意見としては、北原亜以子さんに近いものを感じます。
司馬遼太郎の流儀
司馬遼太郎の流儀
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
司馬遼太郎の世界を鳥瞰する。
【目次】(「BOOK」データベースより)
『翔ぶが如く』と私と(小山内美江子)(「司馬さんは尊敬するウソツキです」/鮮烈な人物描写/夢ですよ ほか)/司馬史観にふれて(鶴見俊輔)(時代との化合物/歴史を俯瞰することにつきるのか/現代に対する歴史感覚 ほか)/司馬文学の魅力(出久根達郎)(月島・文雅堂のころ/『竜馬がゆく』と出会う/心は竜馬、「北辰一刀流」入門 ほか)/司馬さんと昭和史(半藤一利)(学校嫌いと図書館通い/司馬さんたらしめたもの/司馬さんの「カスバの女」 ほか)
いまだに人気の衰えない司馬遼太郎さんについての本です。半藤さんをはじめ、文章の達者な人たちが司馬遼太郎さんへの思いを綴っています。
日本放送出版協会ですので、比較的、内容も堅実で、娯楽に読むには固すぎるかな?という印象もあります。
すでに品切れかもしれませんが、図書館などに並んでいると思いますので、お手にとってみてください。